「いよいよ家庭教師の先生との面談が決まったけど、何を聞けばいいんだろう…。」
「資料だけでは良い先生かなんて分からないし、どうやって見抜けばいいの?」
大切なお子様を任せる家庭教師選び、その最終関門である「面談」を前に、多くの保護者様が同じような不安を抱えていらっしゃいます。
そのお気持ち、痛いほどよく分かります。
こんにちは。
家庭教師業界で10年以上、数百組のご家庭と先生のマッチングをお手伝いしてきた教育コンサルタントの佐藤です。
私自身も小学生の子どもを持つ親として、皆さまと同じように子どもの教育について日々頭を悩ませています。
この記事では、そんな私の「プロとしての知見」と「一人の親としての視点」をすべて注ぎ込み、面談で本当に聞くべき「7つの魔法の質問」を厳選してご紹介します。
この記事を読み終える頃には、あなたは「何を聞けば良いか分からない」という不安から解放され、自信を持って面談に臨み、お子様にぴったりの先生を見抜く力を手に入れているはずです。
目次
なぜ家庭教師選びで「面談での質問」が最も重要なのか?
そもそも、なぜ面談での質問がこれほどまでに重要なのでしょうか。
それは、履歴書や紹介資料だけでは決して分からない、先生の「人間性」や「指導の具体性」を知る唯一の機会だからです。
どんなに素晴らしい学歴や合格実績を持っていても、お子様との相性が合わなかったり、指導が一方的だったりすれば、成績アップには繋がりません。
面談は、いわば「お見合い」のようなもの。
これから長い時間を共にするパートナーとして、心から信頼できる相手かどうかを、あなた自身の目と耳で見極める場なのです。
ここでしっかりと質問をし、対話を深めることが、入会後の「こんなはずじゃなかった…」というミスマッチを防ぎ、お子様の学習効果を最大化するための、何よりも大切な第一歩となります。
【指導力・学力編】良い家庭教師を見抜く4つの質問
まずは先生の指導力や経験値、そして学力面での信頼性を確認するための質問です。
少し踏み込んだ質問に聞こえるかもしれませんが、プロの家庭教師であれば、自信を持って答えてくれるはずですよ。
特に指導経験が豊富な先生は、様々なケースに対応できる引き出しを持っています。
例えば、大阪で30年以上も第一線で活躍されているプロ家庭教師の方などは、こうした質問に対して、具体的なエピソードを交えながら説得力のある答えを返してくれるでしょう。
質問1:「この問題が苦手な子には、どのように教えますか?」
これは、私が数百回の面談で必ず聞いてきた、最も重要な質問の一つです。
可能であれば、お子様が実際に使っている教科書や問題集の「苦手なページ」を開いて、具体的に聞いてみましょう。
この質問の意図は、先生の指導の「引き出しの多さ」と「具体性」を確認することです。
良い先生は、「まず、どこでつまづいているかを確認します。例えばこの問題なら、前の単元の〇〇が理解できていない可能性があるので、そこから復習しますね」というように、原因分析から具体的な解決策までを順序立てて説明してくれます。
一方で、「丁寧に教えます」「分かるまで付き合います」といった抽象的な答えしか返ってこない場合は、少し注意が必要かもしれません。
情熱だけでなく、具体的な指導法を持っているか。
そこを見極めるための質問です。
質問2:「これまでで一番大変だった生徒さんのケースと、どう乗り越えたか教えてください」
この質問では、先生の「課題解決能力」と「誠実さ」が分かります。
家庭教師の仕事は、順調なことばかりではありません。
成績が伸び悩んだり、お子様がやる気をなくしたり、様々な壁にぶつかります。
そんな時に、生徒とどう向き合い、困難を乗り越えようと努力したのか。
その経験談には、先生の教育に対する真摯な姿勢が表れます。
成功体験だけでなく、失敗談や苦労話を正直に話してくれる先生は、ご家庭に対しても誠実に向き合ってくれる可能性が高いと言えるでしょう。
質問3:「指導がない日の学習について、どのようなアドバイスをいただけますか?」
家庭教師の指導は、基本的には週に1〜2回です。
本当に大切なのは、指導がない残りの5〜6日間を、お子様がどう過ごすかです。
この質問をすることで、先生が「指導時間だけが自分の仕事」と考えているのか、それとも「お子様の自学自習の習慣づけ」までを視野に入れているのかが分かります。
「次の授業までにこの問題集の〇ページまで進めておこう、といった宿題の出し方はもちろん、1週間単位での学習計画の立て方からサポートします」
このように、日々の家庭学習まで見据えた具体的な提案をしてくれる先生は、非常に心強い存在です。
質問4:「我が家の教育方針は〇〇なのですが、どのようにお考えになりますか?」
「中学受験は考えておらず、まずは勉強の楽しさを知ってほしい」
「厳しくても良いので、とにかく苦手な算数を克服させてほしい」
など、ご家庭によって教育方針は様々です。
この質問には、正解・不正解はありません。
大切なのは、ご家庭の方針を真摯に受け止め、尊重する姿勢があるかどうかです。
私たちの教育方針に寄り添い、目標達成のために「では、こんな指導法はいかがでしょうか」とプロとして提案してくれる。
そんな先生こそが、ご家庭にとって最高のパートナーとなるはずです。
【人柄・相性編】心から信頼できる家庭教師を見抜く3つの質問
指導力と同じくらい、いえ、それ以上に大切かもしれないのが、先生の人柄やお子様との相性です。
ここからは、先生の「人間性」にフォーカスした質問を見ていきましょう。
質問5:「先生が家庭教師という仕事で、一番やりがいを感じるのはどんな時ですか?」
これは、先生の仕事に対する「情熱」や「教育観」を知るための質問です。
シンプルですが、答えにはその人の価値観が色濃く反映されます。
「生徒の成績が上がった時」という答えはもちろん素晴らしいですが、それに加えて、
「『先生のおかげで勉強が楽しくなった』と言われた時です」
「分からなかった問題が解けた瞬間の、生徒のパッと明るくなった顔を見るのが好きです」
といった答えが返ってくる先生は、お子様の気持ちに寄り添える、温かい心を持った方だと感じられます。
質問6:「趣味や学生時代に熱中したことは何ですか?」
一見、勉強とは関係ないように思える雑談のような質問。
実はこれが、お子様との「相性」を見極める上で非常に役立ちます。
例えば、ゲームが好きなお子様なら、先生も同じゲームが好きだと分かれば、一気に心の距離が縮まるかもしれません。
スポーツに打ち込んできた先生なら、目標に向かって努力することの尊さを、身をもって教えてくれるでしょう。
勉強の話ばかりでなく、こうしたパーソナルな質問を通じて先生の人柄を多角的に知ることが、お子様にとって「憧れのお兄さん・お姉さん」のような存在になれるかどうかのヒントになります。
質問7:「もし子どもが宿ărileをやってこなかった場合、どのように対応しますか?」
これは、少し意地悪な質問に聞こえるかもしれません。
しかし、お子様との関係づくりにおいて「叱り方」や「注意の仕方」は非常にデリケートで重要な問題です。
この質問で見てほしいのは、頭ごなしに叱るのではなく、まずは理由を聞こうとする姿勢があるかどうかです。
「まずは『どうしてできなかったんだろう?』と一緒に理由を考えます。宿題が難しすぎたのかもしれないし、他に何か理由があったのかもしれないので。その上で、どうすれば次はできそうか、解決策を話し合います」
このように、一方的に判断せず、まずはお子様の気持ちを受け止めようとしてくれる先生であれば、安心して指導をお任せできるのではないでしょうか。
質問以外も要チェック!面談時に観察すべき3つのポイント
面談では、質問への答えだけでなく、先生の立ち居振る舞いにも注目しましょう。
言葉以上に多くの情報が隠されています。
1. 時間や約束を守るなどの「社会人としての基本姿勢」
約束の時間に遅れない、事前に連絡をくれるといった基本的なことができるかは、信頼関係の土台です。
2. 清潔感のある身だしなみや言葉遣い
ご自宅に上がっていただくわけですから、清潔感は最低限のマナーです。
また、丁寧な言葉遣いができるかどうかも、お子様への影響を考えると重要なポイントになります。
3. 面談中のお子様の表情や反応
そして何より、主役であるお子様がどんな反応をしているかを、しっかりと観察してあげてください。
保護者と先生が話している間、お子様が楽しそうに会話に入ってくるか、それとも萎縮してしまっているか。
お子様の素直な反応こそが、相性を判断する一番のバロメーターです。
まとめ
最後に、この記事でお伝えした大切なポイントを振り返りましょう。
【良い家庭教師を見抜く7つの質問リスト】
- 「この問題が苦手な子には、どのように教えますか?」 → 指導の具体性を確認
- 「一番大変だった生徒さんのケースと、どう乗り越えたか教えてください」 → 課題解決能力と誠実さを見る
- 「指導がない日の学習について、どのようなアドバイスをいただけますか?」 → 自学自習への意識を確認
- 「我が家の教育方針は〇〇なのですが、どのようにお考えになりますか?」 → 家庭との連携姿勢を測る
- 「家庭教師の仕事で、一番やりがいを感じるのはどんな時ですか?」 → 仕事への情熱や教育観を知る
- 「趣味や学生時代に熱中したことは何ですか?」 → 人柄を理解し、子どもとの共通点を探る
- 「もし子どもが宿題をやってこなかった場合、どのように対応しますか?」 → トラブル時の対応力を見る
家庭教師選びは、本当に悩みますよね。
しかし、100点満点の完璧な先生を探す必要はありません。
大切なのは、ご家庭の教育方針に共感してくれ、そして何よりも、お子様自身が「この先生と一緒に頑張りたい!」と思えるかどうかです。
今日ご紹介した質問リストが、あなたとお子様にとって最高の先生と出会うための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。
自信を持って、面談に臨んできてください。
心から応援しています。
